ペンタックス K-30

K-rが生産中止になり、暫くペンタックスのデジタル一眼レフはK-5だけとなり、ペンタックスファンをやきもきさせた後に登場したK-30は、K-rからは随分と上級機種に移行した意欲作だ。


主な特徴
・防塵・防滴ボディを採用
・視野率100%のガラスペンタプリズム採用ファインダー
・優れた高感度画質
・18色の選べるボディ

2012年6月発売
発売時参考価格:79,800円(ボディのみ)

ペンタックス K-30

防塵防滴ボディに100%ファインダー搭載
価格帯やサイズはEOS Kiss X6iやニコンD5100などのボリュームゾーンのエントリー機種とほぼ同じだが、K-30は防塵防滴構造やガラスペンタプリズムを採用した視野率100%のファインダーなど中上級機種並のものが奢られている。

AFはK-5から若干の進化を遂げていて、従来ペンタックスの弱点といわれていた部分は大分克服された。ただ、現行の殆どのレンズはボディ内AF駆動なので、AF作動音は、例えばキットの18-55o F3.5-5.6ではかなりやかましい。

画質はK-5と異なるセンサー、映像エンジンを採用していることもあり、解像度の点ではK-5よりも優っている。高感度の画質も最近のペンタックスらしく優秀で、K-rよりも画素数が多いにもかかわらず、ピクセル等倍で見てもK-rよりもノイズが少ない。

液晶モニターは92万ドットと高精細だが、最近登場したK-5II / K-5IIsと比較すると映り込みが多い。一方、液晶モニターを利用したライブビューはK-5II / K-5IIsよりも高速で、キヤノンやニコンのライブビューよりもかなり速い。

動画については映像エンジンの違いもあり、K-5II / K-5IIsよりも機能的にも品質も上だが、ローリングシャッター現象は動きの激しい被写体やカメラを振った時に目立ち、動画性能が特別優れているわけではない。

ボディサイズはEOS Kiss6iやニコン D5100と同じ位だが、それらのエントリー機よりも重く、ずしりとくる。ガラスペンタプリズムや防塵防滴構造も影響しているだろうが、ペンタックス独自の磁力を使ったボディ内手振れ補正と、ボディ内蔵のAFモーターの存在も大きい。

K-30は価格とサイズから考えると、基本性能はかなり高く、中上級者もカバーできる守備範囲が広さがある。コストパフォーマンスが高く満足度の高いカメラだ。しかしレンズなどのシステムとして見たときには、やはりニコンやキヤノンには及ばない点が多い。例えばストロボの調光システムは10年位前から殆ど進化していないし、K-30にマッチするストロボもない。(価格やサイズ的にはAF360FGZなのだろうが縦位置ではバウンス出来ないし、発売して10年も経っている。)レンズラインナップについては変則的でLimitedシリーズなど個性派レンズは多いが、ズームレンズ、超望遠や広角系レンズも不足している。もっとも、それらのレンズが必要なのはごく少数のユーザーなのかもしれない。それらのことを理解して使うのならばK-30はとても楽しめるカメラだろう。