一足先に欧州専用でE-400が発売され、予想通りライブビューという付加価値をつけて、オリンパス E-410が国内発売となった。目玉は何と言っても、このサイズだ。オリンパスのデジタル一眼レフは、他社よりも小さな画面サイズ(フォーサーズ)を採用しているのだが、これまで発売したボディもレンズも画面サイズが小さいことのメリットを生かしきれていなかった。逆に、センサーが小さいデメリットの方が目立っていたくらいだ。
E-410はこれまで最軽量を誇っていたE-500よりも60gほど軽く、わずか375g足らずだ。(電池除く)この重さは当然世界最軽量で、EOS Kiss デジタルXよりも135gも軽い。サイズもかなり小さく、ボディの奥行きが極端に小さい。これはグリップ部の出っ張りを小さくしたことが効いていて、レンズを外すと収納性は抜群にいい。
ただそのぶんグリップしたときの安定性はいいとはいえない。指掛かりが小さいので、昔のMF一眼レフを握ったときのような感覚がある。数あるデジタル一眼レフの中で、ホールド性に限って言えば、最低の機種かもしれない。ただ、この小ささ、軽さを目の当たりにすれば許せてしまいそうだ。それくらいこのボディのコンパクトさは他に変えがたいものがある。
E-410はオリンパスデジタル一眼レフ初の10メガ機だ。APS-Cサイズの約60パーセントの面積で、1000万画素の撮像素子(LiveMOS)を採用となると、高感度ノイズが心配になるところだ。歴代オリンパスデジタル一眼レフは、高感度ノイズがライバルに比べて多いと言わざるを得なかった。ところがE-410は画素ピッチが小さくなったにもかかわらず、以前よりも低ノイズで解像感も損なわれていない。さすがに低ノイズのEOS Kiss デジタルX並とは言えないが、ライバル達とそれほど遜色ないレベルになった。
1000万画素にアップしたことで解像度はE-330よりも高くなり、APS-Cサイズのライバル機と遜色ないかそれ以上の解像度の高さが感じられる。これは画像エンジンが「トゥルーピックV」となったことも大いに影響しているのだろう。
E-330で実現したライブビューはこのE-410でも採用されている。オリンパスはライブビューを本格的に広めていくのだろう。E-330との違いは液晶モニターが固定式で、ハイアングルやローアングルではライブビューの威力が発揮できないのが残念だが、小型化のためにやむを得なかったのだろう。
相変わらずなのが、ファインダーの見え具合で、ファインダー倍率0.92倍ではあるが、APS-Cサイズに換算するとわずか0.7倍程度の非常に小さいファインダー像である。このファインダーでMFのピント合わせは酷だ。ならばAFに頼るしかないのだが、測距点が今時3箇所しかなく、フォーカスロックを多用することになるだろう。AF自体はレンズ内モーターということもあり、それほどストレスは感じないが、特別優れている印象もない。できれば測距点は最低でも5箇所は欲しいところだ。これはニコンD40シリーズにもいえる事ではあるが。
これだけ小さなボディにもダストリダクションシステムを採用したのは、オリンパスの良心が伺える。他社でもセンサーの埃取り機構はあるが、オリンパスのシステムは一番凝っている。センサーがほぼ完全にシールドされていて超音波の振動を与えることで埃をふるい落としてしまうというスグレものだ。今や必須となりつつあるセンサーの埃対策も万全ということだ。
手ぶれ補正レンズを持たないオリンパスのZUIKO DIGITALレンズではボディ内手ぶれ補正が待ち望まれている。今回のE-410はサイズ、コストの面で見送られたが、兄弟機のE-510では搭載されている。手ぶれ補正機構を持たないシステムは、今では痛手であるのでこれを気にするのであれば、E-510を選んだ方が間違いないだろう。ただし、サイズはやや大きくなり価格も多少高くなることを考慮する必要がある。
オリンパスE-410は新生オリンパスEシステム第一弾とも言える機種だ。ここのところしばらく肩身の狭い思いをしてきたオリンパスユーザーにとっては朗報だ。また、新規ユーザーにも超小型・軽量ボディとライブビューは大いに魅力だ。E-410はライバルがひしめき合う普及クラスのデジタル一眼レフの中にあって、十分に特色があり選ぶ勝ちのある機種だ。はじめて本当の意味でフォーサーズのメリットをアピールできる機種の登場と言える。