ニコン D200

ハイアマチュアにとっては最良のデジタル一眼ボディ。画質面こそ発売時のアドバンテージはなくなったが、ファインダーやレスポンス、造りの良さはフラッグシップ機と張り合えるだけのものを持っている。しばらくは後継機は出ないだろう。
@1020万画素(APS-C) A2.5型液晶 B約5コマ/秒 C830g
ニコン D200 価格比較

先代D100からは大幅な性能向上

ニコン D200は2002年登場のロングセラー D100の後継機種で2005年12月発売。カメラグランプリ2006をはじめ多くの賞を受賞した。

D200はクラス初の10メガCCDを搭載、さらにカメラ部の性能を大幅に高め、D100よりも上級機種へとシフト。それまでフラッグシップ機のD2XとD100には大きな隔たりがあったのが、D200登場で一気に縮まった。D200は発売前から話題になり、20万円近くの高価な価格帯でありながら、一時期は相当なバックオーダーを抱え、在庫がなくなるほどまでになった。

質感・信頼性の高いボディ

D100とほぼ同じボディサイズながら、重量は130gほど重くなっている。830gの重量はフルサイズのEOS 5Dよりも重い。これは強度、耐候性を向上させたからだ。

ボディ外装はマグネシウム合金を採用し、防塵・防滴ボディが採用されている。(ちなみにキヤノンEOS 5Dは防塵・防滴ではない。)構えてみるとさすがに重さを感じるが、グリップしやすく剛性や信頼性が手に伝わってくるようだ。ボディの高さ(特にグリップ部分)に余裕があるので、手の大きな方でもしっかりホールドできる。

クラスを超えたファインダー、シャッター

D200が高く評価される理由には、カメラ部の性能の高さがある。ニコンは伝統的に上位機種からの技術的フィードバックが多く、D200も例外ではない。D2Xから多くのパーツを移植したことで、プロの使用にも耐えられる性能をもっている。

視野率95 %、倍率0.94倍のファインダーは像が大きく、ピントの山が掴みやすい。意外なことにプリズムは、D100のものより大幅に小型化されているらしいのだが、遥かに見やすい。

最高速1/8000秒、シンクロ1/250のシャッターは切れ味鋭く、軽いタッチでレリーズできる。レリーズタイムラグは50ms、像消失時間は105msときわめて短く、5コマ/秒で連写を続けても像が安定している。ミラーショックも抑えられていて、カメラブレを起こしにくいボディといえる。このシャッターユニットはまさにクラスを超えたもので、EOS 30Dよりも一クラス上のものだ。

AFは11点の測距点を持ち、高速かつ正確、ほとんどの場面でストレスなく合焦する。同等のAFセンサーが弟分のD80にも搭載されているが、D80ではグループダイナミックAFが省略されている。

画質面のアドバンテージは薄れた

ニコン D200はいち早く10メガCCDを搭載し、画質面でも相当話題になった。このCCDは4チャンネル呼び出し方式で、呼び出しスピードが優れているのが特徴。画質はシャープネスが弱く穏やかなもので、一見描写が甘いと感じるかもしれないが、解像度は高い。しかしISO800位からノイズが多くなり、解像度も落ちる。高感度での画質はEOS 30Dに差をつけられている。

また、後から登場したD80などの普及・中級クラスが次々と10メガの大台に乗せてきたので、当初の画質面でのアドバンテージはなくなった。画質だけを求めるならば、わざわざ高価で重いD200を選ぶ理由はなくなった。だからといって、D200よりも確実に画質面で優る機種があるわけでもない。(20万円以下で)

写真を撮るのが楽しくなるカメラ

発売後1年以上が経過して、画質面でのアドバンテージは薄らいでしまったが、カメラ部の性能は依然として頭ひとつ抜けている。(フラッグシップ機を別として)基本性能、特にメカの性能はニコンらしくすばらしい。

気になるのはD80との差で、は画質面ではほとんどないといっていい。差はメカ部分と信頼性、拡張性だ。例えばD200はAi-Sレンズなどの非CPUレンズでも露出計は作動するが、D80では作動しない。またD200に装着されるシンクロターミナルはD80にはない。

ヘビーユーザーはD200を買った方が間違いないだろう。そのほかの一般的なユーザーはD80でも十分な気がする。それでもD200は中・上級クラスのデジタル一眼レフでは総合力ナンバーワンの実力を持っている。写真を撮るのが好きになるカメラだ。

(2006年12月19日作成)

ニコン D200 性能表
項目 仕様
有効画素数 1020万画素
撮像素子 CCD サイズ:23.6x15.8mm
最高解像度 3872×2592 ピクセル
感 度 ISO 100 〜 1600(1/3、1/2、1段ステップ)、ISO 1600に対し最大約1段増感可能
画像記録方式 RAW、JPEG、RAW+JPEG
記録メディア CFカード(タイプI、II準拠)
マイクロドライブ
ファインダー ペンタプリズムファインダー
視野率95%、倍率0.94倍
フォーカシングスクリーン固定式
液晶モニター 2.5型 約23万画素
オートフォーカス 測距点:11点
AFモード:シングルエリア、ダイナミック、グループダイナミック、至近優先ダイナミック
露出制御 測光方式:マルチパターン測光、中央部重点測光、スポット測光
制御方式:プログラム、シャッター優先AE、絞り優先AE、マニュアル露出
露出補正:±5段の範囲で1/3、1/2、1段ステップで補正可能
シャッター速度 1/8000〜30秒(1/3、1/2、1段ステップ)、バルブ
連続撮影速度 約5コマ/秒
撮影可能コマ数 JPEG:37コマ (最高画質) RAW:22コマ
内蔵ストロボ ガイドナンバー12(ISO100・m)
シンクロ 同調速度1/250秒
手ぶれ補正 未搭載(手ぶれ補正レンズで対応)
電 源 専用リチウムイオン充電池
バッテリー寿命
大きさ 147(幅)×113(高)×74(奥行)mm
質量(本体のみ) 830g