キヤノン EOS Kiss X6i

EOSの屋台骨を支えるEOS Kissシリーズも毎年のモデルチェンジを繰り返し、デジタルになって遂に10機種目にあたるEOS Kiss X6iが登場した。かつてのKiss digitalはデジタル一眼レフのボトムエンドを受け持つ重要機種だったが、ここ3年位で状況が変わった。キヤノンにとってもデジタル一眼レフにとっても重要機種であることには変わりないがミラーレス機の登場などで選択肢が一気に増えた。
主な特徴
・タッチパネル式バリアングルモニター搭載
・EOS 60Dと同等の9点オールクロスセンサー
・像面位相差AF
・ステレオ内蔵マイク

2012年6月発売
発売時参考価格(ボディのみ):89,800円
 EOS Kiss X6i 価格比較


AF性能向上、扱いやすいベンチマーク機
Kiss 6iは併売するKiss X5同様、バリアングルモニターを搭載。見た目の変化はあまりないが、細部をブラッシュアップし、高性能・多機能エントリー機として完成度を高めた。

Kiss X5から大きな進化のポイントはフォーカス性能だ。フォーカスポイントは9点で変わりないが、オールクロスセンサーとなった。このセンサーは上級機種のEOS 60Dと同等のものだ。またEOSとしてはじめて像面位相差AFが搭載され、ライブビューや動画撮影のフォーカス性能向上も図っている。それでもライブビューでのAFはまだまだスピード面で改善の余地があり、マイクロフォーサーズなどミラーレス一眼のAFスピードとは大きな差がある。

液晶モニターは横開きのバリアングルモニター。横位置のみならず、ポートレートで使用頻度の高い縦位置でも有効で、新たにタッチスクリーンが採用された。これでライブビュー中のAFがもう少し速ければ申し分ないのだが、それでも随分と使いやすくなった。

センサーは有効1800万画素のCMOSセンサー。スペック的には先々代のKiss X4と代わり映えしないが、センサー自体は新開発となっている。以前はキヤノンのセンサーは特に高感度でアドバンテージがあったが、ソニー製センサー、例えば多くのAPS-Cサイズ機で採用された1600万画素CMOSセンサーは、キヤノンの1800万画素CMOSセンサーといい勝負だ。

連続撮影は5コマ/秒。今となってはこのクラスでも標準的なスペックだが、これだけあればまず速度的には不満はないが、RAWで撮影すると6コマで打ち止めになる。

ライバルは言うまでもなく、同じくバリアングルモニターを搭載するニコン D5200。発売時期がD5200の方が半年以上遅いので、価格はD5200の方が上だが、カメラの格としてはほぼ同じ。一般的なユーザーにとっては画素数が2410万画素のD5200の方が訴求力がありそうだが、一概に画素数がアドバンテージになるともいえない。そうなってくると扱いやすさや好み、レンズを含めたシステムの拡張性などスペックに現れない部分が重要になる。その点、EOS Kiss X6iは欠点が少なく、扱いやすいボディと豊富なシステムとそつがない。