キャノン EOS 40D

主な特徴
・6.5コマ/秒の高速連写
・ライブビュー、センサーのゴミ除去機能搭載
・AF、シャッターユニット、ファインダーなどカメラ部の性能アップ
・2007年8月発売
EOS 40D価格比較

大きな進化を遂げたEOSの中核モデル

キヤノンの中核機種EOS 40Dが発売になった。先代のEOS 30Dが2006年3月発売なので、1年半ぶりにモデルチェンジだ。1年半は早く感じられるが、これまでのEOS 2ケタシリーズの発売時期からすると順当なところだ。先代のEOS 30Dは確かに完成度が高く、欠点の少ない機種だったのだが、EOS 20Dのマイナーチェンジ版といってもいいほどの小変更だったために、地味な印象がぬぐえなかった。その結果セールス面でも成功したとは言えず、ニコンの大躍進を許す原因を作ってしまった。

そこで今回のEOS 40Dは俳優の渡辺謙氏をイメージキャラクターに採用するなど、キヤノンがEOS 40Dを本気で売っていく意気込みが感じられる。肝心のカメラ本体も大きく手が加えられ、画素数は820万画素から1010万画素へ高画素化し、連写速度は5コマ/秒から6.5コマ/秒へと高速化されている。

■高画素化しながら6.5コマ/秒の高速連写が可能に
センサーはサイズ、画素数ともに2006年9月発売のEOS Kiss デジタルXと同じだが、呼び出し方式がKiss デジタルXが2チャンネルに対し、40Dでは4チャンネル。映像エンジンは新世代のDIGIC IIIを搭載し、EOS-1D Mark III同様に14ビットA/D変換を採用。また今回新たに高感度ノイズリダクション、高輝度側・階調優先機能が追加されている。その結果Kiss デジタルXと同じ画素数ながら、高感度ノイズは低減されAPS-Cサイズのデジタル一眼レフとしてはトップクラスのノイズの少なさ、広いダイナミックレンジを実現している。

6.5コマ/秒の連続撮影速度にあわせて、シャッターユニットも見直されている。レリーズタイムラグが65msから59ms像消失時間は110msから100msとわずかながらレスポンスが向上。その結果シャッターのフィーリングが30Dとは異なり、パタパタと硬質な音とともにキレがよくなり、ミラーショックも比較的小さめだ。このあたりはフルサイズのEOS 5Dよりも格上の印象がある。

■ファインダーの見え具合が改善
関心したのはファインダーを改良している点だ。これまでキヤノンの中堅クラス以下の機種はファインダーにあまりコストをかけていない印象があったが、40Dはこうした地味な部分も改善してきた。倍率は30Dの0.90倍から0.95倍に大型化、ピントの山も若干掴みやすくなっているようだ。数値上はニコン D300の0.94倍よりも少し大きいが、D300よりもイメージサークルが小さく、視野率も95%なのでファインダー像は40Dの方が小さい。40DがD300よりも優っている点はユーザー自らスクリーンが交換できることだ。AF撮影には明るくクリアーな標準装備のプレシジョンマット、大口径レンズにはピントの山が掴みやすいスーパープレシジョンマットと使い分けら れる。

新開発の9点測距のAFセンサーはついに全点クロスセンサーとなり、中央にはEOS初となるF2.8対応縦横線感知センサーを採用。また、大ボケ状態から俊敏なAFを可能にする大デフォーカス対応測距センサーを配置するなど、ただでさえ高い精度をさらに向上させている。

■ライバルと比較して
EOS-1D MarkIIIにつづき、ライブンビューも搭載されている。さらにEOS 40Dはライブビュー撮影中に、ボディ背面に追加されたAFスタートボタンを押すと、いったんライブビューを中断してAFが作動するのだ。当然ライブビュー中MFも可能で、3.0型と大きくなった液晶モニター頼りにピント合わせを行う。

さまざまな進化と付加価値の追加にもかかわらず、価格は据え置きで実売15万円弱とコストパフォーマンスは一層高くなった。過去にライバルであったニコン D300が上級機種へと移行したために、このクラスはEOS 30Dを除くと空洞状態になる。ライバルらしいライバルがいなくなったEOS 40Dだが、価格的に競合として考えられるのはこれよりも少し下のクラスのニコン D80やペンタックス K10Dあたりではないだろうか。おそらく画質はそれらの機種と大差ないだろうが、レスポンスや信頼性の点では大きく違う。

参考価格
キヤノン EOS 40Dボディ:      124,400円(税込み)
EF-S 18-55 ISレンズキット:     148,600円(税込み)
EF-S 17-85 ISレンズキット:    166,400円(税込み)

EOS 40D価格比較