以前はタムロンの独壇場だった高倍率ズームも、ここ数年台頭したシグマと人気を二分するまでになった。シグマ 18-200mm F3.5-6.3 DCはタムロンの18-200mm F3.5-6.3を強く意識した11倍ズームで、タムロン2から1月遅れの2005年4月登場。
11倍ズームとしながらわずか405gで、従来の35mm用28-300mmよりも小型化されている。スペックはタムロンと申し合わせたかのようで、レンズ枚数、絞り羽根枚数に至るまで、ほとんど変わらない。多少変わるとすれば、最短撮影距離くらいで、シグマの方はカタログ値の45cmよりもさらに寄れる。
実写性能も似たり寄ったりで、あえて違いをさがすとなると、逆光性能はタムロン、解像度の高さはシグマが有利というのが、もっぱらの評判らしい。
操作性は決して素晴らしいとは言えない。AF時にはフォーカスリングがクルクルとまわり、ホールディングバランスを損なう。これはタムロンも同様で、コストダウンと軽量化のためには仕方がないことだろう。
シグマ 18-200mm F3.5-6.3 DCは機動性の優れた、安心して使える11倍ズームだ。定価7万円程度、実売では5万円を切る価格も懐にやさしい。これ1本で28-300mm相当の画角をカバーしてしまうのだからすごい。しかし、過信は禁物。望遠端がF6.3なのでカメラブレには注意。また細かいことを言えば、湾曲収差の小ささやボケの美しさは、単焦点レンズや大口径ズームにはかなわない。