シグマ 10-20mm F4-5.6は、35mm換算15〜30mm相当(ニコンDXフォーマット時)の画角が得られる広角2倍ズーム。APS-Cサイズのデジタル用としては最大の画角を持つレンズ。
シグマには35mm兼用の15-30mm F3.5-4.5があり、明るさこそ違うものの、10-20mm F4-5.6はデジタル版ということになる。サイズは大幅に小型化されていて、35mm版が全長132mm重さ620gとF2.8クラスの標準ズーム並だったのに対し、デジタル版では全長81mm重さ465gとかなりシェイプアップされている。
しかし、ほかのデジタル専用広角ズームと比較すると、サイズこそ鏡胴が太い位で大差ないが、重量はこのクラスではかなり重い部類になる。特にキャノンの10-22mm F3.5-4.5よりもズーム倍率が小さく、暗いシグマの10-20mmの方が重いのは意外だ。それでも広角ズームとしては十分許容できるサイズと重さだ。
キャノンとニコン用には超音波モーターが搭載されていて、ほぼ無音で素早くフォーカシングし、フォーカスリングは回転しない。AF合焦後、フォーカスリングを回すだけで切り替えなしにMFへ移行できる。フォーカスリングはレンズ先端部にあり、十分な広さを持ったもので、ボディ寄りで幅の狭いキャノンやニコンのものよりも操作性がいい。最短撮影距離は24cm、キャノンと並んでトップクラスで、0.15倍の十分な最大撮影倍率だ。
画質の評価は高い。非球面レンズ、特殊低分散レンズが、それぞれ3枚も採用されているものだけのものはある。ディストーションは少なく絞り開放からとてもシャープで15mm相当の画角を持つレンズとは思えない。周辺画質も安定している。
価格は定価83,475円でシグマのレンズとしてはやや割高な印象はあるが、カメラメーカー製のものよりは安価だ。カメラメーカーからも魅力的なレンズが発売されているこのカテゴリーでも競争力はある。ただし、キャノンユーザーは純正の10-22mm F3.5-4.5を選んだ方がいいような気がする。いちばんおすすめしたいのはニコンユーザーで、高価な純正の12-24mm F4よりも広い画角が得られ、画質面でも遜色ない。
アラを探せばF4-5.6と開放F値が暗いことがあげられるが、絞って使うことが多いレンズなので、ファインダーが暗くなること意外はそれほど問題はないだろう。シグマ 10-20mm F4-5.6は広い画角をカバーし、近接能力、操作性が優れた使い勝手のいいレンズだ。