ズームレンズ全盛の時代にあって、ペンタックスは積極的にデジタル専用単焦点レンズのラインナップを強化している。DA 21mmF3.2AL Limitedは、2006年6月に登場。最新の技術で設計された単焦点広角レンズ。
35mm換算32mm相当と微妙な画角のレンズで、パースペクティブを表現できる画角でありながら、扱いやすい焦点距離としている。レンズ全長がわずか25mm、重量140gと装着してもほとんど気にならないサイズ、重さで気軽に持ち出せる。
開放F値はF3.2、普及タイプのズームレンズのワイド側と大差ない明るさで、最短撮影距離も20cm。スペック的には見るべきところはないレンズで、特別描写性能が優れているわけでもない。しかし、質感はすこぶるいい。レンズ外装はLimitedシリーズ共通のアルミ削り出しで、手触りが他のプラスチックのレンズとはまるで違う。フォーカスリングの幅は狭いが、適度なトルクがあり使用感は悪くない。
さらにこれだけ小さいにもかかわらず、「クイックシフトフォーカス」が採用されていて、切り替えなしにAFからMFへ移行できる。
問題は実売価格が5万円近くすること。これはシグマやタムロンのF2.8標準ズームとほぼ同じ価格なのだ。DA 21mmF3.2AL Limitedは、単にスペックだけを比較すると、サイズ以外は魅力がないし、コストパフォーマンスは悪い。ただし、全体的な質感はとても高く、持っているだけでうれしくなりそうなレンズだ。