オリンパスの10倍ズーム18-180mm F3.5-6.3は、35mm換算36〜360mmの画角が得られるレンズとして、2006年1月登場。
高倍率ズームレンズは、レンズメーカーが最も得意とするカテゴリーで、カメラメーカーが参入する隙をなかなか与えてくれない。そんなカテゴリーにオリンパスが、「自前」で参入してきたのは意外だった。2006年12月現在、ZUIKO DIGITAL 18-180mm以外でカメラメーカーオリジナルのデジタル専用高倍率ズームレンズは、ニコンの「VR 18-200mm F3.5-5.6」があるだけだ。(ソニーの18-200mm F3.5-6.3はタムロンのOEM)
ED 18-180mm F3.5-6.3はレンズメーカー製の18-200mmとほぼ同じスペック。しかしフォーサーズシステムでは、実質焦点距離が2倍になり、広角端は36mm相当と、ほとんど標準レンズに近い画角になる。広角側28mm相当の標準ズームレンズが当たり前になった現在、36mm相当では物足りなすぎる。これ1本では風景撮影や屋内などで不自由するだろう。
18-180mm F3.5-6.3は鏡胴が太く、シグマ、タムロンの18-200mmよりもひとまわり大きく重い。テレ側180mm止まりで画面サイズが小さいことを考えれば、それらのレンズよりも小型化できそうに思える。このあたりでもオリンパスは、高倍率ズームに不慣れと思わされる。
操作性はいい。
AFはレンズ内モーターによるもので、インナーフォーカスが採用されている。AF合焦後、フォーカスリングをまわすだけでMFへ移行できるのは、シグマ、タムロンの高倍率ズームにはない機能だ。フォーカスリングの感触も良く、適度なトルクがあって微調整がしやすい。
最短撮影距離は0.45m、最大撮影倍率は0.23倍でシグマ、タムロンと変わらない数値だが、35mm換算では0.46倍となり、かなりのクローズアップができる。これは画面サイズが小さいことのメリットだ。
18-180mm F3.5-6.3は操作性、近接能力は優れているが、広角側の画角の狭さが不満だ。これでは広角ズームと組み合わせて使うことになるかもしれない。そうなると同社の11-22mm F2.8-3.5があるのだが、こちらも広角ズームとしては画角が物足りない。そうした理由からも、オリンパスのズームレンズのラインナップは変則的に思えてしまう。