キャノン
EF85mm F1.2L II USM

定価:246,750円(税込)
35mm換算136mm(APS-Cサイズデジタル一眼)
■レンズ構成:7群8枚■最短撮影距離:0.95m■最大撮影倍率:0.11倍■絞り羽根:8枚■フィルター径:72mm■最大径:91.5mm■長さ:84mm■重さ:1,025g■2006年3月発売
EF85mm F1.2L II USM価格比較

マイナーチェンジでかなり割高になってしまった

2006年3月、17年ぶりのモデルチェンジを果たしたEF85mm F1.2L II USMは、現在同社の50mm F1.2Lと並んで最も明るいレンズになる。先代からの変更内容はAFスピードのアップと、デジタル対応に向けたコーティングの最適化、円形絞りの採用。なお、光学系は先代から引き継がれ変更はない。

フォーカス方式が全体繰り出し方式を採用していることもあり、先代の弱点はAFスピードであった。今回のモデルチェンジの最大の目的はAFの高速化で、従来よりも1.8倍の高速化が達成できたという。
それでも重いレンズ群を動かす全体繰り出し方式のため、リアフォーカス方式のEF85mm 1.8のようなAFの高速化は無理だったようだ。

EF85mm F1.2L II USMの描写は絞り開放付近で癖があり、それが魅力になっている。ピントは極端に浅く、ボケは素直とは言えないが幻想的だ。若干色収差を残していることもあり、ややソフトフォーカスがかかった印象を受ける。このレンズで絞り開放付近の描写を楽しみたいのならば、優れたファインダー、または優れたAF性能を持った上級ボディが必要になる。EOS Kiss デジタルのファインダーではピントの確認もままならないだろう。

キャノンには85mm F1.4がないため、F1.2かF1.8かの選択になり重量、価格ともに大きな差がある。重さは85mm F1.8の倍以上で1kg強。価格は今回のモデルチェンジで4万5000円アップし、20万円を大きく超えてしまった。絞り開放付近の独特の描写を楽しみたいのならば、このレンズを選ぶしかないが、そうでなければ描写性能、操作性ともに申し分のない85mm F1.8で十分ではないかと思えてしまう。