今では考えられないが、MF時代一世を風靡していた望遠レンズが135mmだった。当時はズームレンズも数少なく、望遠らしい描写を気軽に楽しもうとすると135mmが妥当なレンズだった。ズームレンズが全盛になり、かつて各メーカーがラインナップしていたスタンダードな135mm
F2.8は姿を消し、代わって大口径レンズやソニーのSTFレンズなど何か特徴のあるレンズが存在する。
キヤノンの135mmはズームでは成しえないF2.0の大口径とし、UDレンズ、円形絞りを採用するなど描写性能にこだわった望遠レンズだ。ボケ味コントロールができるニコンのDC
135mmや、美しいボケ描写を追及したソニーの135mm F2.8STF、F1.8の大口径カールツァイス Sonnar T* 135mmに比べるとオーソドックスな成り立ちだ。
F2.0の大口径でありながら750gと比較的小ぶりで、ホールディングもしやすい。俊敏なAFに加え、フルタイムマニュアルフォーカス可能な幅広のフォーカスリングの操作性も素晴らしく、操作性はライバルの135mmよりも優れている。最短撮影距離は135mmで最短の0.9mで、同社の85mm
F1.2Lの0.95mよりも短い。
価格は定価137,550円と安価ではないが、F2.0の大口径と、単焦点レンズならではの優れた描写性能を考慮すればまあ納得できる範囲だ。他社の135mmに比べて多少地味な印象もあるが、キャノンのEF135mm
F2Lは描写性能、操作性、機動性と3拍子そろったおすすめできる望遠単焦点レンズだ。