デジタルカメラの選び方

撮像素子の種類
撮像素子には大きく分けて2種類、CCDCMOSがあります。デジタル一眼レフではCMOSが主流になりつつありますが、コンパクトデジタルカメラはほとんどCCDが採用されています。昔、CMOSはコスト面や消費電力で有利な反面、画質が劣るというのが定説でしたが、現在は両者の差はほとんど無いと言っていいでしょう。

画素数
そろそろ頭打ちになると思えたコンパクトデジタルカメラの画素数競争は、いまだにおさまらず、デジタル一眼をも凌ぐ1200万画素のモデルも製品化されています。画素数アップは解像度アップにつながるので、A3ノビ以上の大伸ばしや、画面内の情報量が多くなる広角側を多用するユーザーにとってはありがたいことでしょう。しかしA4サイズ以下でのプリントがほとんどであれば、そこまで画素数は必要ないともいえます。A4サイズでは800万画素と1200万画素の差はあまり感じ取れないでしょうから。



撮像素子の大きさ
解像度は画質を知る上で重要ですが、それはひとつの要素に過ぎません。むしろ解像度を重視し高画素化したばかりに、画質が好ましくなくなることもありえます。撮像素子のサイズが小さなコンパクトデジタルカメラでは、むやみに高画素化(高密度化)したばかりに感度が落ちノイジーな画像になる。ダイナミックレンジが狭くなり、立体感が乏しくなるなどの弊害もあります。画素数とともに撮像素子のサイズも重要な要素となります。

撮像素子のサイズはデジタル一眼レフでは23×15mmなどと横×縦の実際の長さなのに対して、コンパクトデジタルカメラでは1/2.5型や、1/1.7型などと表示方法が異なります。ここで注意しなくてはならないのが、コンパクトデジタルカメラの1/2.5型や1/1.8型といった表記は、TVや液晶モニターなどのように対角長さを表すものではなく、呼び名に過ぎないということ。実際の寸法は下の表に参考を記載しておきます。

呼び名 サイズ
フルサイズ 36 mm× 24 mm
APS-Cサイズ 23.7mm× 15.6mm
4/3型  8.8mm× 6.6mm
2/3型  6.9mm× 5.2mm
1/2.5型  5.7mm× 4.3mm
1/3型  4.8mm× 3.6mm

いずれにしても撮像素子を作り出す同じ画素数であれば、撮像素子が大きい方が感度が高く、リアルな表現が可能になります。ただ、画質を左右するのは撮像素子の他に画像エンジンによるところも大きいので一概にそうとも言えません。
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焦点距離
少し前までコンパクトデジタルカメラのズームレンズは、おしなべて3倍程度でしたが、最近ではスリムタイプでも4倍や5倍、高倍率ズーム機に至っては15倍や18倍などというビデオカメラ顔負けの機種もあり、非常にバラエティーに富んでいます。

ズーム倍率とともに画角(焦点距離)が重視されはじめています。以前、コンパクトデジタルカメラの広角側は35〜38mm程度がスタンダードでしたが、最近は28mm、中には24mmといった機種もあります。広角側を広げると望遠側が犠牲になったり、レンズが大型化するなどの問題がありますが、扱いやすさの点から、今後は広角重視のモデルが増えると思われます。

レンズの明るさ
コンパクトデジタルカメラのレンズの明るさは、概ね広角側でF2.8程度です。ところが望遠側は広角側よりも暗いF4〜F5.6程度で、機種によるバラツキも大きい。手ブレが問題になる望遠側では、速いシャッタースピードで撮影するのがセオリーですが、開放F値が暗い望遠側では広角側よりもシャッタースピードが落ちてしまいます。望遠側を多く使うユーザーは、望遠側のレンズの明るさを前もってチェックしておく必要があります。
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ISO3200やISO6400など、最高感度の高さをアピールするデジタルカメラが増えました。
しかし撮像素子の小さなコンパクトデジタルカメラでは、デジタル一眼レフとは事情が異なり、最高感度の高さはあまり意味を持ちません。

最高感度をあげること自体は、それほど難しいことではありません。しかし高感度時の画質を確保することはまったく別の話で、いかにノイズを少なくしつつ、解像度を維持するかが問題になります。多くのコンパクトデジタルカメラの最高感度時の画像は、鑑賞に堪えられるものではありません。緊急用としても使わずに済ませたいと思わせるような、粗悪な画質がほとんどです。だいたい実用範囲と考えられるのがISO400程度、画質を重視するのならばISO200程度にとどめておきたいものです。

コンパクトデジタルカメラの中にも、デジタル一眼レフほどではないにせよ、高感度画質が優れたものもあります。例えば富士フィルムの「スーパーCCDハニカム」を採用した機種は、以前から高感度画質の評価は高いです。いずれにせよカタログの最高感度の数値よりも、高感度の画質を重視した機種選びが必要になります。
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コンパクトデジタルカメラの手ブレ補正は、レンズの一部を動かす光学式(レンズシフト式)、撮像素子を動かすCCD(CMOS)シフト式と、画像処理でブレを抑える電子式に分かれます。この中で電子式は、画質劣化を伴ったり、動画のみ有効だったりする場合がほとんどなので、購入時には注意しましょう。

またメーカーによっては、感度アップをして高速シャッターで撮影する機能を「手ブレ補正」としていますが、この場合も画質劣化を伴う上に、先に記した手ブレ補正とは大きく意味合いが異なります。 液晶モニターは大型化が進み、2.5型は当たり前、3型や3.5型など、背面のボタン類の行き場がなくなる程の大型化が進んでいます。また一部の機種ではハイビジョンTVのアスペクト比に合わせたワイド液晶も登場しています。

画面の大型化とともに、最近では表示画素数でも大きな変化がありました。長い間液晶モニターの画素数は23万画素止まりでしたが、ソニーが92万画素パネルを開発したことで、状況が変わりました。もっともこれは当然の成り行きで、やっと記録画素数に見合った高精細パネルが登場したと考えるべ きでしょう。

液晶の見やすさを左右する要素としては、他に視野角や明るさがあり、この部分はカタログでは図り知れません。液晶モニターは当然、画面正面から見るのが一番見やすいわけで、モニターが自在に動く可変(バリアングル)モニターが採用されている機種もあります。しかし可変モニターはサイズアップにつながるので、採用する機種はボディサイズに余裕のある一部の高倍 率ズーム機にとどまっています。
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コンパクトデジタルカメラでは、ファインダーを持つ機種はごく少数派になりました。コンパクトデジタルカメラの光学ファインダーは、ピントも露出も確認出来ないうえに、像が小さく視野率も十分でないなど、使えるファインダーが少ないのが事実。しかし、バッテリーをセーブしたいときや炎天下、手ブレ防止のためにしっかりホールドしたいときに重宝することもあります。特に手ブレが心配になる高倍率ズーム機では、電子式の液晶モニターが非常に役に立ちます。 携帯性を重視するならば、カメラは小型で軽いに越したことはありません。特に 携帯性を大きく左右するのがボディの厚みで、厚さ20mmを切る機種もあります。 操作性やホールド性を重視するならば、ある程度サイズに余裕のある機種を選んだ方が無難です。カメラにも必要な大きさがあるので、極端な小型化はホールド性や操作性が犠牲になります。
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