ダイナミックレンジとは?

映像でいうダイナミックレンジとは再現できる明暗の幅広さをあらわす指標で、言ってみればどれだけ白飛び、黒塗りにならずトーンとして表現ができるか、ということになります。

強い日差しの中で逆光気味で撮影した場合、青空の背景が真っ白になる場合があります。この場合、非常に強いコントラストのため、主要な被写体を適性露出で撮影すると背景の明るい部分、ここでは青空の部分がトーンとして表現できる幅を超えてしまっているのです。青空を青く表現するには青空に露出を合わせればいいのですが、青空以外の部分が暗くなり主要な被写体が暗くなりすぎ、シャドー部は黒く潰れた部分も多く見られます。肉眼では主要な被写体も青空の色もトーンも確認できたのに、写真でそれができないのは、人の目がダイナミックレンジが広いからです。



ダイナミックレンジの広さは画像の立体感、リアリティを左右する大きな要素で、スマートフォンやコンパクトカメラの画像が平板なのはダイナミックレンジの狭さが影響している部分が大きいです。一般的にセンサーの一画像あたりの面積が大きい方がダイナミックレンジに有利で、高感度性能とある程度リンクしてきます。

ダイナミックレンジはフィルム時代でいうラチチュードとほぼ同じ意味合いで使われ、ネガフィルムはポジフィルムよりも一般的にラチチュード=ダイナミックレンジが広く、デジタルカメラのセンサーはポジフィルムの特性に近いともいえます。

ダイナミックレンジの広さとコントラストは意味合いが異なり、ダイナミックレンジが広いが、高コントラスト。ダイナミックレンジが狭いが、低コントラストもありえます。それぞれのカメラのダイナミックレンジを超えた明るさ(極端に暗い、極端に明るい)は真っ黒か真っ白に表現され、映像的な情報はありません。ダイナミックレンジを超えた範囲は後処理でどう補正しても画像としての表現はできません。逆にトーンが残っている部分をあえて潰してしまう表現もあります。

ダイナミックレンジの指標として**EVと表記されることが多く、この数値が大きいほど表現できる明るさの範囲が広いということが言えます。

◇HDR撮影とは
1回の撮影で複数の露出の画像を組み合わせ、ダイナミックレンジを広げるHDR撮影を言います。
そのカメラのポテンシャル以上のダイナミックレンジを後処理で確保する技術で、近年多くのカメラに採用されています。

◇通常撮影


◇HDR撮影