パナソニックは10倍強の高倍率ズーム機を3タイプもラインナップしている唯一のメーカーだ。コンパクトさを重視したTZ3、ハイエンドモデルのFZ50の中間に位置するルミックス DMC-FZ8は、2007年2月登場、DMC-FZ7の後継機種だ。大きな変更点はCCDが600万画素から720万画素になったこと、液晶モニターが、11.4万画素から20.7万画素になったことなどだ。
写真ではそう感じられないかもしれないが、実物はかなり小さく本体重量は310gほどしかない。バッテリー、メモリーカードを入れても357gとフライ級の高倍率ズームだ。このコンパクトなボディに光学12倍ズームが搭載されていて、手ぶれ補正機構も付いている。
このレンズの美点は明るいことだ。他の大部分の高倍率ズーム機がテレ端でF4.5前後の明るさなのに対し、FZ8はテレ端でもF3.3の明るさを確保している。この明るさは望遠撮影時に心強い。F4.5と比較すると2倍近いシャッタースピードが確保でき、手ブレ、被写体ブレの危険性はかなり減る。さらに光学式手ぶれ補正が搭載されているので、テレ端432mm相当の撮影でも心強い。
ズームのワイド端は36mm相当と物足りない。ここのところ広角28mmズームが各社から発売されているので、ワイド側ではキヤノン パワーショット S5 IS同様ハンデがある。ただ、28mmズームにすると性能の維持が難しくなるし、同じ倍率でもレンズが大型化する可能性があるので、今のところは賢明な判断だったのかもしれない。
画質は、解像度がそれなりにありシャープだ。ワイド端の画面四隅で画像の乱れが見られるが、全体的に絞り開放でもレンズの描写性能は悪くない。このことは絞り開放付近を多用する望遠撮影で強みになる。低感度では破綻の少ない画質だが、ISO200から急にノイズは多くなり、階調、解像度ともに落ちる。 他のほとんどの機種にも言えることだが、高感度を売りにする前に実用的な画質を確保してほしい。
パナソニック LUMIX DMC-FZ8は高倍率ズームデジタルカメラのスタンダードだ。 このコンパクトなボディに手ブレ補正機能付き12倍ズームが搭載されているし、顔認識機能以外の必要な機能はほぼ備えている。広角側が36mm相当なことや、起動がやや遅い等の不満はあるが、他にこれといった大きな欠点は見当たらない。画質はそこそこ良く、明るいレンズとあいまって望遠撮影に威力を発揮するカメラだ。
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 有効画素数 | 720万画素 |
| 撮像素子 | 1/2.5型CCD |
| レンズ | 6mm〜72mm(35mm換算36-432mm)F2.8-3.3 |
| 最短撮影距離 (レンズ先端から) |
通常:ワイド端30cm/テレ端2m、 AFマクロ/MF/かんたん(テレ端以外):ワイド端5cm/テレ端2m〜∞、(テレ端時):1m |
| 感 度 | ISO100〜1600(3200) |
| 記録メディア | SDHCメモリーカード、SDメモリーカード、マルチメディアカード |
| ファインダー | 0.44型カラー液晶ファインダー18.8万画素 |
| 液晶モニター | 2.5型 20.7万画素 |
| 手ぶれ補正 | レンズシフト方式 |
| 大きさ | 112.5(幅)× 72.2(高)× 79.0(奥行)mm |
| 質量(本体のみ) | 310g |