LUMIX FZ50は、10倍強の高倍率ズームデジタルカメラを3機種ラインナップする、パナソ ニックの上級モデル。1010万画素CCDに光学12倍ズームレンズを搭載する多機能モデルだ。便宜上FZ50をコンパクトデジタルカメラとジャンル分けしているが、そのサイズはコンパクトの域を遥かに超えたもので、その重量は本体のみで668gもある。これは普及クラスのデジタル一眼レフに、標準ズームを装着したものよりも大きく重い。さらに存在感もデジタル一眼レフ並だ。さすがにこれだけのサイズがあると、 持ち出すにも気合いが要る。
搭載されるレンズは35mm換算35mmから420mm相当で、本格的な望遠撮影ができる。さらにテレ端の明るさはF3.7と比較的明るいので、手ブレ補正機能とあいまって望遠撮影には強みを発揮する。一方、広角側は35mm止まりなので、本格的な広角撮影をするには0.7倍(24.5mm相当)のワイドコンバーターが必要になる。
FZ50が他の高倍率ズーム機よりもサイズが大きい最大の理由は、1/1.8型と大きめのCCDを採用していることがあげられる。画質は高倍率ズーム機としてはトップクラスで特に解像度が高い。有効画素数が1010万画素あるのに加えて、CCDが他機種が採用する1/2.5型よりもひとまわり以上大きいのが効いているようだ。階調も比較的素直で、ギスギスした描写になりがちな1/2.5型CCD搭載機よりも余裕のある画像だ。
大きめのセンサーを搭載しているが、高感度はそれほど得意ではないようだ。ISO200 からノイズは目立ち、ISO400では解像度の低下も目に付く。FinePix S9100やS6000fd の高感度時の画質には遠く及ばないようだ。レンズは無理に小型化していないので、ワイド端、テレ端でも収差が比較的少なく安心して使える。
FZ50の美点は大きなボディを生かした操作性の良さだ。ズームリング、フォーカスリング共に手動で回転式のものが採用され、俊敏な操作が可能だ。9点測距のAFは、中央部の3点または1点に限定すれば非常に素早く、ストレスなく合焦する。フォーカス方式切り替えスイッチがレンズ鏡胴に装備されていて、MF時にはビューファインダーの中央部が拡大表示される。
それぞれの機能にボタンやダイヤルが割り当てられているので、大部分の操作がワンアクションでできる。マニュアル機能をはじめ、あらゆる機能が搭載されるFZ50だが、最近広まりつつある顔認識機能は搭載されていない。一見おせっかいに思えるこの機能も以外に重宝する。次期モデルでは搭載されるこてを期待したい。
LUMIX FZ50は画質が良く、あらゆる機能を搭載した本格的な高倍率ズーム機だ。ただ、それらの機能・性能に引 かれたとしても、このサイズを目の当たりにすると躊躇してしまう。普及クラス のレンズ交換式デジタル一眼レフが、コンパクトかつ安価になってきているのを考えると、FZ50は富士フィルムのFinePix S6000fdやS9100同様、微妙な立場に置かれつつある。
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 有効画素数 | 1010万画素 |
| 撮像素子 | 1/1.8型CCD |
| レンズ | 7.4mm〜88.8mm(35mm換算35-420mm)F2.8-3.7 |
| 最短撮影距離 (レンズ先端から) |
通常:ワイド端30cm/テレ端2m、 MF、マクロAF時:ワイド端 5cm/T端 2m |
| 感 度 | ISO100〜1600(3200) |
| 記録メディア | SDHCメモリーカード、SDメモリーカード、マルチメディアカード |
| ファインダー | 0.44型カラー液晶ファインダー23.5万画素 |
| 液晶モニター | 2.0型 20.7万画素 |
| 手ぶれ補正 | レンズシフト方式 |
| 大きさ | 131.2(幅)× 85.5(高)× 142(奥行)mm |
| 質量(本体のみ) | 668g |