高倍率ズームデジタルカメラはズーム倍率とあわせて、カバーする画角(焦点距離)が重要になる。2007年3月に登場したオリンパスSP-550UZは、世界最高の光学18倍ズームに加えて、ワイド側は28mm相当の画角が得られ、ほとんどの被写体をカバーしてしまう。これだけのレンズを搭載しながら、重さはわずか365gで、同じ1/2.5型CCDを搭載する12倍ズームのキヤノン パワーショット S5 ISよりも100g近く軽い。
レンズはワイド端F2.8、テレ端F4.5とテレ側が多少暗いのだが、18倍もの高倍率なので仕方ないだろう。高倍率ズーム機で必須になった光学式手ブレ補正は、センサーシフト方式が採用されている。補正できるのが撮影時のみに限定されるので、フレーミング時に画像を安定させる効果はないが、手ぶれ防止に大きな力を発揮する。
超高倍率ズームと共に目を引くのが、秒間15コマの高速連写機能だが、記録画素数は1280×960画素以下に制限される。考えてみれば家庭用ハイビジョンムービーで1440×1080画素の動画が再生できるのだから、それほど驚くほどのものではない。それよりも2048×1536画素の画像が記録できる、秒間7コマのモード方が使い道はありそうだ。
小型の18倍ズームレンズは画質にしわ寄せがきてるようだ。28mmではタル型の湾曲が目立つし、画面周辺の画質低下も大きい。テレ側でも色収差が目立ちコントラストも失われて、シャープさが感じられない。どうやらこのレンズでは、710万画素のCCDの実力に見合った性能は発揮できないようだ。絞れば多少改善できるだろうが、シャッター スピードが落ちるので、望遠では画質が落ちる絞り開放付近を多用することになるだろう。
最高感度ISO5000と謳われているので、感度を上げてシャッタースピードを稼ぎたくなるが、SP-550UZは特別高感度の性能が高いわけではない。ISO5000では記録画素数が3メガまで落ちるし、その画質は鑑賞に耐えられるものではない。緊急用と割り切ってもISO800まで、観賞用となるとISO400でもつらいので、ISO200までの低感度を使うことが多くなりそうだ。
28mm〜504mm相当のズーミングはシャッターボタンの前に位置するレバーで行う。操作性自体はこの手のレバー式の中では特に不満はないが、倍率が18倍もあるのでズーミングはかなり遅いと感じる。また、AFのスピードもライバルと比較して遅い。シャッターボタンを押して、ひと呼吸おいてからピントが合うのだ。特に望遠域では遅いように感じる。起動時間も長めなので、とっさのシャッターチャンスには強くない。
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 有効画素数 | 710万画素 |
| 撮像素子 | 1/2.5型CCD |
| レンズ | 4.7-84.2mm(35mm換算28-504mm)F2.8-4.5 |
| 最短撮影距離 (レンズ先端から) |
通常:[広角]10cm、[望遠]1.2m スーパーマクロ:約1cm |
| 感 度 | ISO50〜1600(2048×1536画素時 最高ISO5000) |
| 記録メディア | xD-ピクチャーカード |
| ファインダー | 電子ビューファインダー約23万画素 |
| 液晶モニター | 2.5型 約23万画素 |
| 連続撮影速度 | 1.2コマ/秒(710万画素記録) 7コマ/秒(300万画素記録) 15コマ/秒(120万画素記録) |
| 手ぶれ補正 | CCDシフト方式 |
| 大きさ | 116(幅)× 78.5(高)× 78(奥行)mm |
| 質量(本体のみ) | 365g |